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歩いたところが道になる


獣道

野生動物が縦横に歩き回る自然豊かな森。
獣道は 山の生き物 の 歩いた 足跡です。
深い山の なかで 山の生き物たちは 本当に 縦横に動いているのです。それは 彼らが移動する時出来る 獣道や足跡が たくさん ついて いたりしているのを 見て その動きを 推測することができきることで証明されます。
また 雪面に着けられた アニマルトラックは 無雪期では得られない 貴重な 情報を与えてくれます。
こうした生き物は 天敵から逃れるとか 餌場への移動、繁殖地への移動、ねぐらへの移動とかを 第一にしていますから、途中で 利用することは出来ても、 これだけを 辿っていては 登山者は山頂には達しません。

点と線

しかし 人間は 山の生き物の ようには 縦横には いきません。
人里に近い 里山は除き、人里離れた 原生林のある 深い深い山では 一般的に 人間が入り込んでいるのは 山のごく一部で 点と線で結ぶごく一部なのです。

登山者が 偉そうにバリエーションルートだと言っても 広い山肌のごく一部に 足跡を 残すだけなのです。

登山者以外で もっと 山肌に深く入り込むのは 広くアウトドアマンと言っていい人たちで、林業などの山仕事の人、植物採集 山菜採りの人、魚釣り漁師 やハンターの猟師、動植物の観察者、鉱山関係者、地質調査者など 他にも 深く山へ入り込む人はいます。

彼らも 森林地を 皆伐するときは別にして 普段からそう簡単には 縦横無尽に 山肌を入り込めていない と思われます。特定のところ以外では ことに深いブッシュで覆われた 樹林帯など 大部分のところには 人は そう滅多には 入り込んでいないのです。

登山者と違って 山稜に こだわらない アウトドアマンは もっと山肌を深くトレースできているかもしれませんが、それでもごく限られた 一部の山肌を辿るだけなのです。

人の足跡


山肌全体から見ると ほんの ごく 一部であっても 人の足跡 は それなりに 大きい インパクトを与えます。 
人が入り込むと 元来、人の道とは 違う所を通っても 結局、人の道 にしてしまう物凄さがあるのです。
深く掘れてきた 登山道の横に新たに 迂回の登山道ができて 更に 登山道が広がるのは よく見かけますが、人の フットプリントは大きいので 地面に 大きな インパクトを与えるのです。 

少々の人が たまの週末に入り込んで 歩く程度なら、自然の持つ 大きな包容力という 自然回復力で 道の拡がりを押さえてくれますが、限度を超えた 夥しい数の登山者、ことに山での大勢の集団登山行為は自然回復力を遙かに超えてしまう、そら恐ろしいことになることが多いのです。

最近の著名山ブームで 話題になる 自然の包容力を越えた いわゆる オーバーユースの問題を 引き起こすこと になるのです。

出来る限り少人数のパーティーを推薦するのには理由があるのである。

原生に近い 手つかずの自然地帯では 歩いたところが道にならないよう 自然回復力の中で、ごく少人数で ルートを変える なりしていかなくてはなりません。

あまり人が入り込まないところで 人跡未踏のところでも 1回歩けば それなりに 足跡がつき、2回3回踏めば これは 2人3人と同じことなのですが、 更に回数歩けば 更にそれだけ道が しっかり ついてしまうのです。
つまり歩いたところが 道になってしまうのです。

我が道を行く ローインパクトな山歩き

歩いたところが道になる。

登山者は山稜に こだわり があるが 野生動物には こだわりがない

諺にもあるが 人生は歩いたところが 道になるのです。

我が道を行く のは 人生 の生き方 だけでなく 自然に 出来る限り インパクトを与えない登山方法だと思います。



2002年10月10日 第1版制作
2006年3月21日 更新
http://www.lnt.org/


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